Appifyへの投資

Appifyへの新規投資のリリースが出ました!リードでPreAで投資をするのは久しぶりな気がします(VCから初めての調達が件数でいうと一番多いです)

株式会社Appify Technologies、プレシリーズAで5.2億円を調達。Shopifyアプリの展開加速に投資
Appify Technologies, Inc.のプレスリリース(2022年10月31日 11時47分)株式会社Appify Technologies、プレシリーズAで5.2億円を調達。Shopifyアプリの展開加速に投資

今回5.2億円のうちのリードなので非公表ではありますが、自分の担当の初回投資としてはおそらく最大の額になるかなと思います。(追加投資含めた総額でいくと、LuupやUPSIDER,CHOMPY,diniiなど数年前から投資をして、追加投資を続けているところのほうが金額は大きいですが・・)すべての投資先は期待してますが、初回から額を投資するとやはり緊張が増えるぶん、期待もしております。

Appify Inc.
Appify Technologies, Inc.

-投資経緯

代表の福田さん(普段はゆずしおと呼んでます。未だにFacebookmessangerで探すときに本名なんだっけ?となります)との出会いは結構前で多分4年前ぐらいだった気がします(正確には覚えてません)その頃は別のサービスを運営しており、誰かの紹介か忘れましたがその調達でお会いした記憶があります。その時から妙な人としての魅力みたいなのを感じたことを覚えてます。年齢は関係ないですが、歳の割に飄々として話す人だなあって感じたことを覚えてます。その時はやっていたサービスに個人的にはピンと来ず、人としては魅力を感じましたが断ってしまいました。その後もコロナ前だったこともあり、飲み会など含めてで会うことが多く進捗は聞いておりました。そして今のAppifyの事業になったときにも検討をさせていただいており、まだ事例がほんの少ししかできないときに検討させていただきました。その時も自分の目が節穴だったとはおもうのですが断ってしまいました。事業のValuepropはわかるものの、TAM自体の大きさやEC全体に関するマクロトレンドを自分の中で今と思えば読み間違えたんだと思います。ただ人自体は変わらず荒削りではあるものの、魅力的な起業家ではあるなと思っておりました。

そんな中今回のラウンドでも話を頂いたのですが、当初は自分がメインで投資をしている”VCから初回投資”というのものではなく、それよりは進んでしまっているためどうしようかな・リードとして出資するのは難しいかもなと正直に言うと思ってました。しかしリリース文にも書かせていただきました、この数年の中で会うたびに事業理解や起業家としての圧というものが成長してきているのを実感しており、起業家としての器?というかレベルが上がった何かがあるのではないかと思いこれはリード含めて検討したいなと思い出しました。そして検討していくごとに、自分のEC全体感に対するマクロトレンドを読み間違えてたなってことに気づき、今新しいことを仕掛けようとしているこのタイミングで投資をさせていただきたいと思いオファーをさせていただきました。

-LTVの最大化

事業についてはここで語るよりも下記記事や、興味ある方はぜひウェブサイトを覗いていただくほうがいいなと思うのですが、特段議論している中で、自分が面白いし不可逆だなと感じたのが、”LTVの最大化を今後小売企業は皆考えないといけなくてそのためにAppifyが存在している”という発言が残ってます。より今後エンゲージメントフォーカスであり、LTVフォーカスみたいなものが当たり前の世の中になっていくことを感じました。このあたりが以前自分がマクロテーマを読み間違えたかもなと判断した点です。前回の検討時は、ただノーコードでアプリにするというニーズはわかるものの、そんなに劇的なValuepropなのかとおもっていました。しかしアプリ化していくことによって、LTVを最大化できる。またそのために他のVIPなどのプロダクトをどんどんつくっていっているAppifyの全体のながれはこれは不可逆な流れに乗っていると思い、今回投資をさせていただいております。(またShopifyの凄さっていうのを年々感じており、そこに対するマクロのトレンドも不可逆だなと思っております。これも書き出すと長くなるので一旦割愛)

ECアプリ“ノーコード”で実現、BASEやShopifyが組んだ若きエンジニア起業家 | DIAMOND SIGNAL
ECサイト作成サービス「BASE」のショップオーナーが、お店の公式モバイルアプリを“ノーコード”で作れる「Appify(アッピファイ)」が事業を拡大中だ。 6月のサービスローンチから約4カ月で100店舗以上がサービスに登録し、すでに約50個のアプリがApp Store上に並ぶ。Appifyを用いて作られたアプリの総インストール数は約4万件。アプリ単体で月間2000万円を売り上げるショップも出てきた。 開発元のAppify Technologiesでは約2億円の資金を調達し、さらなる事業拡大を目指す計画だ。

-なぜANRIとしてこのラウンド参加したのか

良いことばかり書いてきてはいるものの、まだまだ実はシード期なのかもしれないなというのが話していて感じたからというのが正直思ったのはあります。不可逆な流れのなかで実績を積み上げてきており、各ProductではPMFの気配というのはあるのですが、より大きな企業をつくるために新規サービスをこれから開発予定です。このプロジェクトがうまくいくかはまだ不確実性は高いと思っています。そういった意味においてはまだまだAppify社としては今からより踏み込んだリスクを取りに行くのが現状なのだなという認識をしているため、今回のラウンドでもまだANRIとしての出番があるなということでオファーをさせていただきました。

ではどんな面白い新規プロダクトなのかというのはぜひ興味ある方は下記から、話を聞いてみてください!

Career
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あと個人的な投資の好みでいうと、エンジニア代表チームであるのは好きな起業家チームであるというのはあります。やはり自分のキャリア上も新卒Googleでエンジニアが会社を動かしていたことを見たのが印象深いのかもしれないですが、これからの時代を作っていく上で必ず重要になってくるのはエンジニアだと思ってます(まあ誰しも思っているとはおもいますが)もちろんどっちがいいというわけではないのはないのですが、好みとしてはエンジニアチームというのは特にシード期においては好きなタイプのチームです。Appifyはまさにエンジニアチームで組成されており、その文化はすごく好きです。

-投資テーマとしてのAppify

また最後にAppifyに対する投資のテーマ感を考えるとB2C,B2Bのどっちも面白い変化があるのではないかと考えています。まずConsumer側にフォーカスをあてるとするならば、今後エンゲージメントエコノミーと勝手に自分は言ってますが、そういったブランドや会社と消費者がお互いにエンゲージしていくことがより注目されると考えてます。一方向だけのコミュニケーションでなく双方向になるし、そのブランドを好きな人はもっと好きになるような仕掛けをブランド側も仕掛けていくことが今後重要になってくると思われます。そうしたエンゲージメントの仕組みはNFTのようなものもあれば、会員制度でもあると思っており、そういったものはAppifyのプロダクトを通してConsumerに提供していけることは面白いテーマだなと思ってます。(下記は自分のブログ)

Attention Economyから Engagement Economyへ
クリエイターエコノミーという言葉が生まれてからどのくらい立つのかわからかないけれども、個の時代への流れというものは既知の事実のように今後も不可逆な流れではあるとは思う。そのような中で、そのマネタイズの変化でありクリエイターエコノミーの性質がこの数年少し変化してきているような感覚があり、そのあたりについて言語化してみたいと思う。今後このあたりで起業を考えている方や、クリエイターとして何かをやってみたい方に何かしらの示唆が与えられれば幸いである。 シンプルにこの変化は何かというと、アテンションエコノミーからエンゲージメントエコノミーへの変化ではないかと個人的には捉えている。もちろん複合的であるし…

B2Bサイドでいうと、SaaSとSIerの中間というところに着目しております。言語化をまだ綺麗にできてないのですが、SaaSという形による切り出しにおいては大分多くのいろいろな解決手段が出来上がってきたなという印象はあります。まだまだVertical含めて伸びるとはおもいますが、SaaSほど一般化したプロダクトではとけず、SIerを頼るとコスパが合わないというイシューがもっとでてくるのではないかなと思っております。この中間領域っていうのはまだまだスタートアップやテクノロジーで解ける解き方はまだやりようがあると思っております。Conposable SaaSのように複数のSaaSを組み合わせて全体システムを構成していくような流れは今後も増えるのではないかなと考えており、その点においてもAppifyは面白い試みをしているものかと思いました。

長くなりましたが、まあ期待しているという話です。ただまだまだやれることしかないと思うので、ぜひ興味ある方は話を聞いてみてください!(二度目)

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