Flamersインタビュー:学生起業家の事業アイデア発掘のリアル

しばらく更新できていなかった(サボっていた)Podcastですが、気張らず再開していこうかなと思ってます。今回は最近サービスを開始した恋愛メタバースのMemoriaを運営しているFlamersの代表佐藤さんにインタビューしてみました。


内容としてはサービスというよりは、学生起業から始まりどういった経緯でこのサービスに行き着いたのか、またFlamersという会社がどういう雰囲気の企業なのかといったそういう側面に注目して話を聞いてみました。

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【読んで面白いと思う想定の方】
・Flamersに興味ある方 ・起業/事業アイデアを考えている方 ・学生起業を考えている方 ・VR事業を考えている方

下記がPodcastの全編はこちらから。(下記書き起こしは抜粋となりますので、面白いぶっちゃけ内容はPodcastをぜひお伺いいただければ)

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リッチマンプアウーマンで知り、起業家の仕事の影響の大きさを知り、現代の武将だと思った

学生で起業されているのですが、そもそもなんで起業しようって思ったんですか?

直接的に起業したいって思ったのは中3なんですけど、結構前ですね。リッチマン・プアウーマンっていうドラマがあって、小栗旬と石原さとみのドラマがあるんですけど、そのドラマの小栗旬がITベンチャーの代表なんです。自分がエンジニアでめっちゃゴリゴリサービス作っていくみたいな物語で、僕の周り、中3なんでいないんですけど、両親も全然普通のサラリーマンの主婦だし、全然起業家とかベンチャーとか近くにいなくて、そのドラマ見て、こんなかっこいい世界あるんやと思って、起業したいなってずっと思って憧れました。

起業がかっこいいなって思ったのは、ゼロから作る感が良かったんですよね。大学のすごい狭いボロボロなアパートから始まるんですよ。そのシーンとかから見て、ゼロからいろんな人たちを集めて、本当に1が2になって3になってっていう、その作っていく過程が楽しそうだなと思ったっていうのがあります。

あと、CEOは結構破天荒なんですよ。スティーブ・ジョブスとかのモデルなんですけど、めっちゃ破天荒で嫌われるんですけど、COOはめっちゃ常識あるタイプの優しい感じの人で、大人から好かれるのですが、このコンビめっちゃ好きで、お互いすごく強いところと苦手なところが、逆だからこそ補い合ってるみたいな、そういう関係めっちゃカッコいいなと思いました。

ゼロイチが面白いと思えたのは、何でだったんですか?

規模がでかいと思ったんですよね。規模っていうか、世界に与えるインパクトがめっちゃでかいなと思って。いろんな影響の与え方があると思うんですけど、科学者のノーベル賞を取るとか、大谷選手みたいな野球選手になるとか、いろんな道があると思うんですけど、世の中にめっちゃインパクトを与えてるのって、今の時代だったら起業家なんじゃないかなと思ったです。

例えば、10年前と何が違ったの?ってなった時に、iPhoneとかめっちゃ大きいなと。それって結局政治家とかよりも起業家の方が強いなと。昔だったら織田信長とか曹操とかと思うんですけど、今の戦国武将ってなったらめっちゃ起業家だなと思って戦国武将も最初すごい小さい領地から人を採用して大きくなっていくんですけどやっぱりあれとすごい似ている感覚があります。


大学時代はインターン三昧からの起業

なんで具体的に起業したのはいつかみたいな話を教えてもらえれば

大学受験までは一旦受験頑張ろうと思って全然何もしてなくて、大学1年の頃から大学の授業でいろんな起業家が来て講演してくれるみたいな授業をとっていて、そこで起業がこんな感じになるみたいな雰囲気を感じ取りました。

大学2年の4月だから始まったばっかりの頃に先輩からインターン行ってた話を聞いて、インターンだったらベンチャー入れるんだと思って、2年生の6月くらいからエンジニアインターンしてました。そこからもう丸2年くらいインターンしてました。4社インターンしてたんですよ、2年間で4社。

当時Wantedlyで5社10社くらい応募して一番近かったところにしたっていう感じでした。3社目のところは代表しかいなくて、そもそも社員がいなかった。そこで休学したんですよ。そこで事業ってこうやって作るんだなとか、こうやってユーザーが増えて、こうやって人が採用されていくんだなめっちゃ分かりました。

長期インターン事業で休学してた1年が終わっちゃって、大学に戻ったんですけど単位は全く取れなくなって、休学中のインターンは続けててそっちが面白くなった。そうしているうちに結構エンジニアとしてもなんとなくできてきたから、自分でやりたいなと思い、だーらっていう今のFlamersのCTOにめっちゃ声をかけてて起業しました。2年くらい前から声をかけてきたんですよ。大学のサークル仲間です。

事業の選定、最初の事業はどうやって決めていたんですか

その当時は何をやろうとしていたのかというと、もともと長期インターンとか、結構学生の就活が嫌いで、学生の就活とかキャリアに対する授業をやろうってのは決めてたんですよ。それがVoilができた。それが2019年の8月です。4年前です。初期の頃は最初大学の一室でやっててそれこそ一番っぽいなって思いながらやっててオフィス借りたり、インターンの方が来たりとか慌ただしくしてました。

結構Voilが途中一回チーム崩壊の危機があって、2年目くらいの時に全然売上が上がりそうになくなってきて、もともと手取り10万だったんですよ、初期の給料学生起業家らしく。これ売上が上がらなかったら手取り5万にしなきゃって話になってて、結構なんかやばいみたいな結構会社の空気的にも本当にこのまま行っていけるのかなみたいな、結構周りの同期とかがサイバーとか入ってバキバキ働いてる中で俺らのちっちゃいオフィスで手取り5万じゃんと言ってやべえじゃんみたいななった時に、一回チーム崩壊の危機があったのはめっちゃ印象に残ってます。

それはどうやって盛り返したんですか

プレシードで投資してくれた熊谷さんっていうハートドリブンファンドのの方がめっちゃ来てくれてオフィスとかに、それぞれ1時間ずつ、1on1とかしてくれて助かりました。また結局一緒に遊びに行くっていうのが大事でした。初期の頃とかって仲いいからみんなでご飯食べてたんですけど、だんだん事業が忙しくなってくると黙々と一人で弁当を食うみたいなことが増えてたりとかしてきて、特にCOOと僕とかもともと友達じゃないので、お互い何考えてるのか分かんなくなってきて。僕が冗談で言ってることとかも結構真剣に受け止められたりしていた。

ご飯行ったりみんなでボーリング行ったりしたら、みんななんか普通にいいやつじゃんみたいな。まあ分かり合えますからね。だからなんかこう、やっぱ日々のコミュニケーション大事だなって思いましたし、今もめちゃ大事にしてますね。

結構みんなでご飯食べるとかやってますよね。

やってますやってます。雑談をするのやっぱ大事だなっていうのをとても思ってますね。


VRとの出会いと事業案の模索

そこから自分が投資させていただいた事業のMemoriaにいくにはどういう経緯があったんですか

Voilの売上が結構上がってきたんですが、ユニコーンとかは絶対無理だねってのが分かってきてて、その時に新規事業やらなきゃってなりました。そこからはめっちゃ迷走してて、事業のドメイン数は決まってなかったんで、僕とかはポケモンカードの事業できないかなとかめっちゃ頑張ってて、だーらとかは人材向けのB2BSaaSとか考えたり、めっちゃ迷走してて、この頃めっちゃきつかったです。

STARTUP 優れた起業家は何を考え、どう行動したか”っていう本の中にテクノロジーの話が書いてあって、確かに新規事業はテクノロジーを活用したいって話になりました。当時なくてその視点が、自分たちの課題から頑張ってたんですよ。ポケモンカードが好きだからとか、レストランを探すの大変だなっていう友達のヒアリングで事業を作ろうみたいな、すごい学生起業家っぽいのやってました。でもテクノロジーつかいたいねってなって、Oculus Questを買って、被った瞬間、これやーと思ってめっちゃハマりました。

テクノロジーって言っても、様々あったとおもうのですがなぜVR?

そうですね。めっちゃ見てました。NFTのゲームやったりとか、ブロックチェーンちょっと勉強したりもしました。ただ僕たちのチーム的には自分たちが好きとか、本当に心からいいと思えるものじゃないと難しいっていうのがあって、ブロックチェーンとかNFTゲームとかやるんだけど、勉強できるんだけど、なんか別に趣味だったら触んないみたいな感覚だったんですけど、VRは僕がめっちゃハマってて、普通に事業関係なく毎日ゲームするみたいな、VRで

僕がVRにはまったのが2021年の1月とか。結構前です。そこから僕だけVRはまってて、共同創業の2人はまだ納得してなかったのですが、議論を結構行って、最終的に2人ががそこまでいうなら、VRに行っていいなみたいな感じになりまいた。VRで行こうってなったのが2021年5月とか。

そこから、だーらも更に納得したのが、國光さんとTHE SEEDの廣澤さんの講演会みたいなやつがあったんですよ。そこでめっちゃ熱く、VRまじで来るよみたいな話してて、そこでだーらが、VR来るのかもなみたいなと思ったらしくて。調べて本格的に納得しました。

最初VRゲーム作ろうって言って、VRゲーム1本作ったんですよ。完成したんですか?マジックバトルズ完成しました。クエストつけて手をシュッてやると炎がフュンって飛ぶ。結構面白いんですけど実は。遊びで作ったんですけど、結構エンタメの壁みたいなやつ当たってしまいまいた。

VR業界に入ってゲームつくっている先輩起業家に話を聞きにいったのですが、属性違うなって思って。ゲーム業界の人と。めっちゃゲームが好きで、すごいコンテンツが好きで、エンタメ大好きですってチームじゃなかったので。Flamersが。僕は結構ゲームするんですけど、他のメンバーはゲームとかしないし、サービスの方が良いかなと思いはじめました。愚直にユーザーヒアリングして改善するのみたいなのが向いているとおもって、VRゲームからメタバースサービスへ開発の方向性を変えました。

ちょうどその瞬間とかがFacebookがMetaになった時期だったんですよ。で、めっちゃ頑張ってVRChatにハマりました。

それは頑張ってハマってたんですか?

めっちゃ頑張りました。もうね、決めてルールを。毎日絶対VRChatに1時間入るみたいな。僕はVRゲームは好きだったんですけど、VRChatにはハマらなかったんです、当初は。初対面の人といっぱい話すみたいなやつがあんまり得意じゃなくて…Memoriaって、メタバースという中でも、相手と1対1しかいないんですよ

VRChatとかって結構20人くらいのイベントがあって、突撃して、初めまして、フレンドなりませんか?みたいなやつあるんですけど、Memoriaはそこないんで、本当に話せる人だけ話すみたいな感じにしているのは、僕らの思想です。

そこからこのMemoriaへのアイデアはどう考えついたんですか?

メタバースで事業やろうと決まってたんで、めっちゃメタバース潜っていろんな人にヒアリングして課題聞いてたりしてたんですけど…事業アイデアが10個くらいありました。

ワールド作成サービスとかは結構ちゃんとやってました。ユーザーさんからお金もらって作ったりとかもちゃんとしてて、ただ自動化無理だねってなったりとかいろんなことがあって無理でした。一番大きかったのは結局誰が欲しいん?ってなって、全然メタバースの中に住んでる人たちに向けたサービスはまだ早いなと思いました。メタバースの中じゃなく外にいる人がメタバースを使ってみたいって思うようなサービスがいいなと思ったんですよ。

ワールド作成サービスとかはメタバースの中の人たちからしたらめっちゃその需要があったのですが、普通に傍に歩いてる人にメタバースでワールドいりますか?って聞いてもいらないじゃないですか。でもメタバースで恋人欲しいですか?って言ったらまあ気になる人もいるじゃないですか。なのでそっちの方面を考えました。

VRCお見合い会などで恋愛のイベントやったんですよ。最初はVRCお見合い会っていうのがあってめっちゃノリでポンって投げたら200リツイートくらい行って、200人くらいきてくれたりして。月3くらいでやってたらなんか恋人できましたみたいな報告とかもらって、あの後”リアルにもあってお付き合いしましたありがとうございます”みたいな報告とかあって、そこが決め手として大きかったですね。

ただイベントやって人が集まっても事業になるのかわからなかったけど、実際じゃあその後に発展して付き合ってるまで見たら価値あるなと確信した。なのでそこから資金調達も開発もはじめました。


チームは今どういう人が多くてどんな雰囲気のチームですか?

そうですね、まだ結構サークルの延長って感じがすごくしますね。最近っていうかここ半年くらいで結構大人の方が入ってきてくれて年上メンバーが増えたんですけど、その年上メンバーもカチッとした人よりもそういう20代のサークルのノリが好きな大人しかいないのでめっちゃワイワイやってます。

僕らの哲学的にもFlamersってワクワクしたやつらっていう意味なんですよ。めっちゃワクワクとかを大事にしているので、そこをすごく命削って大変だけど頑張るみたいな人は採用していなくて、特にエンジニアとかはそうなんですけど結構楽しくてやっててみたいな人がチームには合うと思います。

中学生の頃世界史全く覚えれなかったですが、中学の時僕遊戯王めっちゃ好きだったんですけど、遊戯王カードの何千種類のカードとかの攻撃力とか効果とか全部覚えてるのに世界史覚えらんなくて、それは好きかどうかだなって思ったんですよ。どんなに容量が良くても2流までしかいけない。一流に行くなら絶対楽しいとか気づいたらやっちゃうみたいななんか大事だなって思ってるので、だから緩いんです雰囲気も。そういうのを楽しめる人が多いかなと。

緩いけどめちゃくちゃ働いてますよね

誰も義務感では残ってないです。ちょっと待ってテンション上がってきたから今日残っちゃおうかなみたいな感じです。結構でも日によりますけど全然帰るときは帰ってますよ。ずっと働いてるとは思ってないです。だから本当あれですよ。小学生がDS夜中までやっちゃうみたいな気持ちでとりあえず僕はやってます。

最後の最後に今後の1年間の野望を教えてください。

結果出す一年にしたいです。今までの検証してみたいなところからちょうど一昨日リリースしてユーザーが結構入ってきたんですよ。そこで、恋人できましたって人増やしていきたいと思ってます。


個人的にはPodcastって面白い魔力があるなと思っていて、普通に会話はいつもオフィスにいるのでしているのですが、こういう話になったことはないんですよね。だれか第三者が聞くかもっていうことを想定しただけで出てくる内容が変わったりして、こういうのがPodcastを撮る魅力ではあるなと個人的には思ってます。

まだまだFlamersとしては始まったばかりですが、その行動力などに驚かされてたのですが、今回のPodcastでその力の根底に触れた気がします。

採用中ですので、ぜひ少しでも興味あるかたは覗いてみてください。

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また下記はサービスリリースにだした今回インタビューさせていただいた佐藤さんのNoteです。こちらもぜひ。
https://note.com/kouchsato/n/n7bbf60540cba