男はなぜ孤独死するのか

なんとなくこのあたりにテーマ感というか自分の中で知りたいことがあると思って手にとった本だったが、想定以上に刺さった。”男性のケア”という一つ大きなテーマについてはもう少し言語化またぜひしてみたいとは思っているが、そういったものを考えるのに参考になる本だったと思う。 結論、男の孤独死が増える理由は ①男は対人スキルを学習しないまま大人になる ②男は自立を重んじプライドが高く、人の手を借りるのが苦手 ③男は家族や友人よりも仕事、地位、お金を優先する というものがざっくりとした結論であり、結構自分も全てに当てはまる感じがあり、非常に苦しい思いをした。特に、対人スキルを学習しないまま大人になる。というのは本文を読んだら更に刺さるのだが、その通りだなと思う瞬間が多くある。 努力しないと友達や友情は育むことができないことを忘れて甘えてしまっている自分がいたのではないかと。20代は資本主義にまみれてすごしてきたが、先週に33歳の誕生日を迎えた自分には大分効いた本であった。 ドライブ・マイ・カーなどと合わせて読むと男性学や、男性のケアの重要性みたいなことを考えられるのではないかと思う。自分も

金利がある時代のスタートアップとVCはどう変化するのか

ZIRPの時代 ZIRPという言葉をご存知だろうか。Zero Interest Phenomenon(ゼロ金利現象)/Zero Interest Policy(ゼロ金利政策)という言葉で、自分も経済雑誌を読んでいるときに見て、なんだそれはと目に止まって調べてみた。 ZIRPは「zero interest rate phenomenon(ゼロ金利現象)」の略語で、長年、手厚い福利厚生、高給、安定の代名詞だったテック業界の激変を表す言葉として最近、頻繁に登場している。 (大手テック社員に広がる新用語「ZIRP」とは? 高給、手厚い福利厚生…満ち足りていた業界を雇用不安が襲う) 日本だとそこまでのこの言葉自体の広がっているかというとそうでもない気がしているが、先に金利が上がったアメリカだと、

多元的未来を創るとはどういうことなのか

多元的未来を体感する特別講座 Pluralityという言葉を聞いたことはあるだろうか。多元主義などの言葉に翻訳などはされるようなものだ。X上でたまに見かけていたこの概念について興味はあったし、少し調べたこともあった。薄く興味はあったが、なかなか深惚れるタイミングがなかったが今回たまたまXを見ていたらWiredがイベントで、多元的未来を体感する特別講座:WIRED UNIVERSITY × Miraikaというのが流れてきて、ちょうどその時間あいているからぜひ聞きたいとおもい申し込んでみた。今回はその参加レポートのような記事となる。 今回の参加はモデレーターのWiredの松島 倫明さんをはじめとして、アメリカの経済学者のGlen wely・台湾のデジタル大臣である Audrey Tang、なめらかな社会とその敵の作者でありスマートニュースの代表取締役会長である鈴木健さん、日本科学未来館の小沢さんと豪華メンバーであったことも参加をしたくなったきっかけである。 テクノロジーラバー・自発的なコーポレーション・反権威主義 非常に面白いディスカッションであったし、そこに参加していた大学生や

アンメット

話題作を一気見。 医療ドラマでもあり、ミステリーでもあり人間ドラマでもある。普通に面白かった。 ドラマというよりはドキュメンタリー的であり、引き込まれる映像の取り方・演出だったような気がしている。ネタバレになるからあんまり書けないけど、設定がそれをさらにおもしろくしている感じはある。とにかく演技うまぁ・・ってなるドラマ。 ドラマはまあそうなんだけど、毎回引きが最後にあって次も見たくなる仕組みづくりがうまい。昔のドラマってここまで引きをつくってたっけな・・?エンタメが飽和しているからこそ、そういう脚本を大事にしているのかもしれない。 こういうドラマを見ながら、逆にいまは映画よりドラマ・アニメのほうが少し見やすい時代なのかもしれない。なかなか生活でエンタメがあふれる中で、2時間-3時間という時間を固定して見るのは難しさがある。それがドラマだとCMないと40分ぐらい、アニメだと20分ぐらいなので、そこで止めて違うことしてもいいし、そのまま見続けてもいい。 ショートドラマなどは足元投資テーマとしてもあるが、ショートすぎてファストになりすぎず、映画ほど長くないみたいなコンテンツの時間は

書評:文体の舵をとれ

Books:文体の舵をとれ ふとXを眺めているときに好きな書店か出版社か忘れたけど、そのアカウントが宣伝してて、タイトルと表紙に惹かれ購入。別に小説を書いたことはないが、このように文章を書くことは多い仕事なので、そのなにかの参考になればと思ったからだ。 かといって、こういうメルマガを書きながら自分の文章はうまいわけではない、どちらかというと話すほうが好きなタイプではある。ではPodcastのほうがいいではないか?というのはあるのだけど、察してほしいそんな友達いないのである。まあそれはおいといて。。 テクニックもあるが、どちらかというと創作意欲を駆り立ててくれるような一冊であった。なにかを表現したいひと、それは文章に限らずだが一読する価値はあるように感じた。 創作でなくとも例えばエクイティストーリーというように、いまの仕事においてもプロットを考えることは多い。社内で投資委員会を通すために投資候補先のストーリーや説明を文章にすることは毎月行っている。 そのときにどういう表現をすれば伝わりやすいのだろうか、どうストーリーを組もうかっていうのは試行錯誤しているので、そういう意味におい